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特別取材

資本・業務提携で互いの力を結束 (株)えん 代表取締役 原田透 氏(上)
特別取材
2010年2月25日 13:51

相乗効果によるさらなる飛躍に期待
(株)えん 代表取締役 原田透 氏
 2009年12月25日に、(株)シノケングループ(本社:福岡市博多区、代表:篠原 英明氏)と投資用ワンルームマンション販売会社の(株)えん(本社:福岡市中央区、代表:原田 透氏)が、資本・業務提携を行なうことを決議した。この資本・業務提携は、両社の利害が一致したもので、シノケングループは福岡地区で開発物件の販売先を確保することが可能となる。また、えんは、安定して販売物件を取得できるルートを確保できるということになった。背景には、世界的な金融ショックの影響がある。不動産の販売先であったファンドなどが買いを手控えるなか、開発案件の販売先を模索していたデベロッパー「シノケン」側と、販売力は福岡でもトップクラスの実績を持ち、投資用案件の開発資金による資金の固定化で財務負担リスクを回避できると踏んだ「えん」側。双方の思惑が一致したことである。えんの原田透社長にこの資本・業務提携や今後の展開について話をうかがった。       

<クリスマスに飛び込んだ ビッグニュース>

 ―昨年のクリスマスの日に、シノケングループと御社が資本・業務提携を行なうことが発表されて、業界内では話題で持ち切りとなるなど、年末のビッグニュースになりました。

 原田 タイミング的にその日になったのですが、この間の詰めは行なっていました。もともと、シノケンさんとは取引もありましたし、お互いがプラスになる方向ですので、良かったと思っています。

 ―具体的には、開発を「シノケン」、販売を「えん」というかたちですか。

 原田 そうですね。金融ショック以降、ファンドバブルが弾けて、出口が難しくなり、我々不動産業界は厳しい環境に置かれています。シノケンさんも、姉歯事件以来厳しい状況にありましたが、立て直されて巻き返しを図っておられ、かなり回復しています。しかし、先ほど申しましたようにファンドが弾けて出口が決まらない状況もあります。シノケンさんは、東京では関連会社の日商ハーモニーさんがあって、出口はしっかりとしていますが、お膝元である福岡では販売の部分がないのです。逆に私どもは、販売は好調なんですが、安定して物件を確保したいという思いもあります。そこで、今回の提携により、お互いが不安に思っていた部分を埋めることができるというかたちです。

 ―今後、開発はシノケンだけに絞るという話もありましたが、そういうことはないですよね。

 原田 提携したからといって、全てをシノケンさんで行なうようなことはしません。これは、シノケンさんにも理解してもらっています。我々の事業は、これまでも事業主さんがおられてそちらに開発していただき、完成後我々が販売するというかたちを取っておりますし、このスキームは変わりません。今までも、シノケンさんとは何棟かの実績もあります。
 ただ、こういう情勢ですので、事業主さんも不安な部分があるようで、私どもの計画通りには物件が確保できない部分も出てきていたのも事実です。そこで、一定部分をシノケンさんで確保するということです。これまでお世話になった事業主さんを、ないがしろにするつもりはありません。

 ―一部では「もうシノケン以外は買わないのでは?」という声も聞かれていましたが、そういう心配はないということですね。

 原田 シノケンさんとは、50%くらいでしょうね。残りは、これまで同様、各方面の事業主さんなどと取り組んでいきます。それと、提携したからといって、シノケンさんから全て買うわけではありません。我々の事業計画もありますので、それに沿ったかたちでの取引となります。ですから、基本的には従来通りで変わりありません。

(つづく)

【文・構成:石崎 浩一郎】


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