福岡県議会に「裏口座」があることが判明した。
22日、データマックス取材班が県議会による委員会視察を取材する過程で明らかになった。
議会事務局の話によると、同事務局の係長が個人名義の口座を開設。県議会の各委員会が行う視察で、各議員に支払われる1日につき19,200円の日当をこの口座に入金し管理してきたという。手続き上は、一旦各議員に支払われた形となっているが、現金は「書記」と呼ばれる各委員会の担当職員が預り、別の係長級職員の個人口座に入れる。いわば「裏口座」である。「裏口座」は17の委員会ごとに用意されており、視察に際し、この口座から必要額を精算し、残った現金は1年~2年後に各議員に「返金」される仕組みだ。「裏口座」による日当の管理が始まったのは平成11年頃だとしている。ただ、複数の県議は、議員側へ経費の明細が提示されることは、大半の委員会で行われていないと話している。
このシステムには、いくつかの大きな問題が生じる。
第一の問題は、領収書等が義務付けられておらず、経費の明細が明らかにされていない状態である以上、実際に残された金額と本来県議側に返金されるべき金額との整合性を担保する証拠がないということ。ピンはねされても分からないということで、不正の温床を作っているようなものだ。逆の見方をすれば、口座を作らされた職員は、疑いをもたれるだけ「迷惑」ということになる。
次に、「日当」のプールが、税金のムダ遣いを招来すること。1日19,200円という法外な「日当」は、視察内容によって必ず残金が生まれる。例えば1泊2日の視察で、38,400円を受領しビジネスホテルを利用、夕食代を加えても1万円程度の出費で終わった場合、28,400円が残る計算になる。こうして1回の視察で使いきれなかった「日当」がプールされ、次の視察に利用される。報じてきた高級ホテルでの宿泊や宴会が可能になるのは、このプール制があるからに他ならない。ムダな税金の使い方を助長することにつながっているのだ。
三つめの問題は、議員に支払われたはずの「日当」が、県職員の個人名義の口座に入金された時点で、職員の個人資産になってしまうことだ。取材班が議会事務局側に《万が一、口座名義人の係長が突然死亡したら、相続になるのではないか》と確認を求めたところ、事務局側は「各議員には了解してもらっている」と説明するにとどまる。答えになっていない。しかし、取材に応じた議員らは、現行の管理方法について「知らなかった」としている。
取材を進めたことで、すでに県議会議長から議会運営委員会に対し、改善策を検討するよう指示が出ているとされる。しかし、「裏口座」の問題点はまだあるのだ。
(つづく)
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