福岡市議会議員生活30年、市政のことなら何でも知っている高山博光市議。高山市議は現在も市議会の第一線に立ち、市民のために身を粉にして働いている。『福岡市政のお目付け役』である高山氏に、最近の福岡市政についてインタビューを行なった。
◇福岡市営地下鉄七隈線延伸について
福岡市営地下鉄七隈線(天神南―橋本)の延伸案が、23日に開かれる2月市議会で決着する。現在のところは、「キャナルシティ博多」を経由し、天神南駅とJR博多駅を結ぶ新ルート案が採用となる見通しである。
―新ルート案についてどうお考えですか?
高山 天神から博多駅をつなぐ地下鉄は2本も要らないと思っています。また、新ルート案だと、現在の七隈沿線に住む人、とくに城南区の人はたいへん不便になります。たとえば、東区にある子ども病院へ地下鉄で行く場合、一旦、博多駅まで行き、乗り換えて中洲川端まで戻る。そしてまた、乗り換えないといけない。ヤフードームへ野球を見に行く場合も、一旦、博多駅まで行き、乗り換えることになります。
―ウォーターフロント(WF)ルートを推されている理由は?
高山 私は、ウォーターフロントまで延伸する必要はないと思っています。天神南駅から中洲川端駅までをつなぐだけでいいのです。工事区間は短く、事業費が安く抑えられるはずです。中洲や川端商店街も潤います。ところが市は、その区間にかかる事業費の試算をあえて出そうとしません。今、事業費や費用対効果がどうのこうのと言って新ルート案に決めようとしていますが、本当のところは、「キャナルシティ博多」の営業力の勝利ですね。
そもそも安く抑えたいなら、七隈線の天神南駅から空港線の天神駅まで動く歩道でつなげる方がいいと思います。1kmあたり10億で作れるそうじゃないですか。こちらの方が費用対効果は高いですよ。
【文・構成:県政取材班】