写真は、先月28日に八女市で行われた民主党・野田国義衆院議員の『春の集い』での一コマである。
挨拶を終え、主役である野田議員に一礼しているのは地元八女市の三田村統之市長。
頭は下げているが、野田議員とは目を合わすこともなく、別の方向を向いたまま。2人の関係がうかがえるシーンになった。
三田村市長は、この直前の来賓挨拶で「見事な当選」「野田代議士がスタートから関わられた合併が円滑に実現」などと発言したが、皮肉と捉えた参会者も少なくなかった。昨年8月の総選挙、野田議員は小選挙区の戦いで自民党の古賀誠氏に敗れ、比例復活。この日、他の来賓からは「次期総選挙では小選挙区で勝利を!」との発言が相次いだほど。野田議員も内心は忸怩たる思いだろう。
さらに今年2月、八女市・黒木町・立花町・矢部村・星野村が合併し、新『八女市』がスタートしたことに関しては、合併協議の最中に野田議員が衆院転出のため八女市長を辞職、複数の首長からは批判が出ていた。野田議員にしてみればいわれのない批判だったが、三田村市長はこうした背景を知った上で「円滑に実現」と表現している。皮肉と受け取る方が素直なのだ。
決定的なのは、三田村市長が就任後、野田議員が市長時代に手がけた地域施設『八女市町村会館』のリファインと呼ばれる改築案を退け、より金のかかる『新築』に転換したことだ。データマックスの取材では、新築案採用への道筋が不透明で、さまざまな疑惑が浮上、昨年、八女市の特集を組まざるを得なかったほどだ。先月、入札が行われたその『市町村会館』の工事に関しても、新たな疑問点が指摘されている(この点については今後報じていく)。
そっぽを向いた三田村市長のお辞儀は、野田議員への複雑な思いを表しているようだ。
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