消費者庁で行なわれている「健康食品の表示に関する検討会」も3月8日に第6回目を迎える。論点整理に向けていよいよ大詰めを迎え、業界関係者は検討会のなりゆきに息を凝らしている。
公正取引委員会は2月26日、健康食品のシャンピニオン素材をめぐり、製造元のメーカーが排除命令の取り消しを求めた審判請求を却下する審決を下した。昨年2月3日に健康食品販売会社7社が自社商品において、「消費者にたいして不当に優良と誤認させるような表示を行なった」ことに対して下された排除措置をめぐっての争いだった。
食品表示、とくに健康食品における表示の問題はわかりにくい。効能効果を謳えないのに、なぜ「健康食品」と呼ばれるのか? この点からしてすでにわかりにくいではないか。
Net-IBでは、食品表示のエキスパートである川合裕之氏を執筆者に迎え、食品表示の問題を消費者のみなさんにわかりやすく解説してもらう連載をスタートさせた。
同氏は1974年に岡山県に生まれ、香川大学を卒業後、明星食品(株)に就職した。営業職のかたわら、エリア向け商品の開発にも携わり、2001年9月にはラーメン審査員として関西ウォーカーに掲載されている。
退職後はラーメン屋のアルバイトに従事したり移動販売店を開業したりと、ユニークな経歴を持つ。03年に(株)ラベルバンク(大阪市淀川区)を設立、食品の空容器収集から始めた食品表示のデータの収集・分析結果をもとに、主に食品関連企業に対し「消費者にとって分かりやすい表示」の提案を行なってきた。現在、食品表示の視点から安全性、機能性についての企業が抱える課題解決と、販売促進の進め方についてのサービスを提供するとともに、各地で講演活動を行なっている。
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