5日の福岡市議会定例会における吉田宏福岡市長の答弁は、その政治姿勢に疑問を抱かせる内容だった。高山博光市議会議員(平成会)の代表質問に対して答えたものである。
高山市議は、代表質問で福岡市の2010年度予算案について多岐に渡り質問を行なった。その主なものを列挙すると総人件費の抑制、借金が膨らむ水道局・下水道局、港湾事業の入札、こども病院の建築費、アイランドシティの新青果市場計画、産業育成(観光事業、物流産業)への取組み、福岡市営地下鉄七隈線の延伸などである。
疑問を感じるのは、市長の答弁が質問に対して正確さを欠くところがあることだ。高山市議は、小中学校における調理業務員の退職金(小学校:平均2,274万円、中学校:平均1,200万円)について、その額が民間の同業種に比べて、高すぎることと約1千万も差があることについて意見を求めた。しかし、市長は、人件費削減の概要を説明するのみ、調理業務員の退職金については全く触れていなかった。これでは答えになっていない。
市長は当然、答弁または資料を用意して市議会へ臨んでいるはずである。事実、答弁において市長は手元の原稿を読み上げていた。なぜ答えないのか。今後、改めて問いたい。
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