国土交通省九州地方整備局は「2009年度 国土交通大臣表彰『手づくり郷土(ふるさと)賞』」に九州から2件が選定されたと発表した。選定されたのは「どんぽの森公園」(どんぽの森公園を育てる会)と「『水郷ひた』観光に寄与した花月川の川づくり(千年あかり)」(千年あかり実行委員会)。
同賞は社会資本と関わりをもつ地域づくりの優れた取組を表彰し、好事例として広く全国に紹介することで、個性的で魅力ある地域づくりに向けた取組が進むことを目的としている。
10年度の「手づくり郷土賞」は4月以降に募集を開始する予定。
■09年度 「手づくり郷土賞」選定結果
[一般部門]
選定数:17選 うち九州:2選
[大賞部門]
選定数:2選 うち九州:0選
■選定された九州の取組
◇どんぽの森公園
応募団体名:どんぽの森公園を育てる会(大野城市)
かつてため池として利用され、近年は不法投棄などによる荒廃化が進んでいた「どんぽの森公園」の再整備アイディアを大野城市が募集し、地元住民が整備アイディアを応募したことを機に自然を活かした公園として生まれ変わった。
現在では地元住民約80人から構成される「どんぽの森公園を育てる会」が年2回の清掃作業を行なっているほか、草刈りや池の藻取りなどを自発的かつ日常的に行ない、常にきれいな状態が保たれている。
さらにビオトープ体験や花植など、近隣小学校の課外授業の場としても活用されるなど、人と自然が交流する場としての役割も担っている。
◇「水郷ひた」観光に寄与した花月川の川づくり(千年あかり)
応募団体名:千年あかり実行委員会(大分県日田市)
日田市豆田地区を流れる筑後川水系花月川を観光に寄与する川にするため、河川整備の計画の段階から行政、地域住民などからなる「豆田地区川づくり懇談会」を設立し、官民一体となって川づくりに取り組んだ。
また河川整備を機に2005年に伐採竹を用いた竹灯篭を花月川の一面に並べたところ多くの市民や観光客から好評を博したことから、本取組を「千年あかり」と称し毎年実施することとなった。本年度で5回目を数える千年あかりには毎年14万人の観光客が訪れており、現在では大分県3大灯籠祭りの一つとして日田の風物詩となっている。
さらに豆田町の住民や企業、市民団体など5,000名を超えるボランティアに支えられている本取組を通じ、地域交流の場が創出されているなど、「水郷(すいきょう)ひた」への郷土愛の啓発にも繋がっている。
▼関連リンク
⇒国土交通省 九州地方整備局
⇒国土交通省大臣表彰 手づくり郷土賞
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