今年秋に予定される福岡市長選挙を巡り、水面下での動きが活発化している。
現在、取材班が掴んだ立候補予定者の数は4人。現職の吉田市長に加え、政党やグループの擁立予定があるほか、政党推薦を受けずに立候補を目指すケースもある。
《吉田市長の再選戦略に狂い》
前回市長選では吉田市長を推薦した民主党だが、党内での市長への評価は低い。同党福岡市議団の一部が強く吉田市長を推しているが、人工島事業やこども病院移転問題で市民の反発を買っている市長だけに、安易に推薦したら来年の統一地方選挙でしっぺ返しを受けるとの懸念は消えない。
政権交代の結果、民主党の推薦を受けさえすれば当選すると考えていた市長の思惑にも狂いが生じている。鳩山首相と小沢幹事長による「政治とカネ」の問題が同党を直撃。先の長崎知事選、町田市長選など大半の首長選挙で民主党推薦候補が惨敗しているのだ。県内でも昨年の筑後市長選、今年2月の糸島市長選と民主推薦候補は大差で敗れ去っている。
民主党の政権運営における幼稚さや、地方組織の弱さを露呈した形となっており、吉田市長が再び民主推薦を得たとしても再選は難しいとの見方も出始めた。
吉田市長が、どのように戦略を練り直すのか注目される。
(つづく)
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