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明治屋産業VS海星ムサシ 生き残りをかけた激突はあるか?(5)
特別取材
2010年3月17日 08:00

~因縁浅からぬ間柄の両社~

<両社とも岐路に立つ ビジネスモデル>

 海星ムサシは、採算重視により無理な出店を行なわない。09年3月期の売上高は不採算店からの撤退により、88億円に減収した。当面は100億円を目標においているが、今後も無理に数値や売上を追わない方針だ。こうした姿勢が抜群の財務体質を築いたといえる。
 しかし、売上総利益率の高さに比して、経常利益、当期利益は普通の利益になっている。販売管理費の詳細な中身は見えないが、家賃が負担になっていることは想像に難くない。裏を返せば、40%近い粗利益を取らなければ最終的に利益を確保できないモデルといえる。近年100億円の売上高が壁になっており、有力な出店先発掘に苦戦していることがうかがわれる。主力販路である百貨店業界は、急速に事業環境が悪化している。スーパー業界も直営に魅力を感じている企業は多い。体質に勝る同社が規模の面で明治屋産業に肩を並べるには、業態を含めた新たな需要の掘り起こしが課題となる。

 明治屋産業は、精肉売上拡大のための関連事業に力を入れてきた。何とか業績を維持してきたのは前述の通りである。しかし、重要な柱になるはずの飲食がなかなか軌道に乗らない。ほかに新たな事業は見えていないだけに、この部門の飛躍がなければ同社の拡大も期待しにくい。双方とも、ビジネスモデルの見直しを含めた事業再編が必要な時期に来ている。

(つづく)

【鹿島 譲二】


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