福岡県議会の各委員会が行う視察について、観光目的としか思えない内容や、高級ホテル利用といった常識外の実態を報じてきた。その過程で、委員会ごとに県庁職員に裏口座を作らせ、委員会視察の旅費を管理してきたことも明らかとなった。指摘を受けた議会側は、改善することを目指すとしているが、実効性のある策が見つかるのかどうか分からない。問題は、根底にあるものを正せるかどうかだ。
県町村会を巡る接待疑惑は元副知事や町村会長らによる贈収賄事件へと発展した。いずれも公金に対する意識の低さが招来したもので、県庁幹部らに緊張感が欠落していることは明らかだ。それは、県議会も同じであることは前述の通りである。
その福岡県議会では、「第二の給与」ともいわれ批判されてきた費用弁償が、「応招旅費」の名称で続けられている。県議の自宅所在地によって1日10,000円から20,000円が支払われているが、もちろんこれは歳費と別。県議会本会議や委員会に出席するという、県議として当たり前の仕事をしているにもかかわらず、本給とは別に高額な旅費が支払われているのである。
その実態について検証してみた。
(つづく)
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