「長江(揚子江)の砂が流れるところまでが中国の領土である」
我々日本人にとっては理解し難いが、この認識は、中国人の間で常識的なものとして共有されている。その考え方の根拠を見えるかたちで示してくれるのが、揚子江の河口に位置する上海市の崇明島(すうめいとう)である。
02年5月、上海市第8次党代表大会で崇明三島の開発に関する提案が行なわれた。その内容では、上海市において崇明島が、農業、環境保全及び観光事業において重要な役割を与えている。そして現在、2020年までの開発計画に基づき、三島の開発が進められているのである。
09年10月末、崇明島と長興島を結ぶ上海長江大橋、長興島と上海を結ぶ上海長江トンネルが完成し、崇明三島の開発は加速的に進み始めた。今回、現地を視察し、その現状を取材してきた。次回より、写真とともに開発の状況をレポートしていく。
【山下 康太】
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