吉田宏福岡市長が、注目された「再議権」の行使を断念した。
26日に行なわれた福岡市議会定例会の本会議では、自民党市議団が提出した小学6年までの入院費無料化案を可決した。吉田宏福岡市長が提案した3年生までの入院費を無料とする条例案を修正したものだったが、議決後、吉田市長が再議権行使を示唆。可決された自民案を廃案にするのかどうかが注目されていた。
市関係者によると、29日までに結論を出すとしていた吉田市長は、再議権行使を断念し、明日の定例会見でその結論について説明するという。今年秋の市長選をにらんで、公明党などを敵に回すことを避けた結果とも言われる。
すでに自民党などの主要会派には再議権行使をしないことが伝えられた模様で、無料化を3年までにするか6年までにするかという低レベルの話で前代未聞の再議権行使が行われることはなくなった。
選挙目当てで迷走した市政の姿に、批判の声が上がっている。
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