民事再生法を申請した「そごう」は、元西武百貨店社長の経験を買われて社長に就任した和田繁明氏のもとで、再建を図っていた。一方「西武百貨店」も、(1)堤義明氏を議長とするセゾングループが一連の不祥事により崩壊 (2)低価格衣料品チェーン店の伸張など の影響を受け経営不振に陥っており、このままでは「そごう」の二の舞になる恐れがあった。2001年2月、和田社長が西武百貨店の元社長であったことから「西武百貨店」と「そごう」は、包括的提携に踏み切った。弱者同士が提携に踏み切った真の理由は、「このまま行けば両社とも共倒れの恐れがあり、規模の拡大により金融機関の支援を引き出す」ことにあった。いわゆる「TOO BIG to FAIL」(大きければ倒せない)の選択であった。その後「そごう」と「西武百貨店」は、持株会社の「(株)十合」の子会社となり、2003年6月、3社が合併し、(株)ミレニアムリテイリングとなる。
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