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特別取材

特別寄稿 新党大地 代表 鈴木宗男 氏 【4.19シンポジウムに向けて】(1)
特別取材
2010年4月 1日 08:00

それぞれの地域が独自に発展し 日本全体の活性化へ
新党大地 代表 鈴木宗男
<新自由主義への異論>

 小泉純一郎総理(当時)がライオンヘアーをなびかせ、日本各地で郵政民営化の実現を訴えていた2005年8月18日、新党大地は札幌市で産声を上げました。
 あのとき、小泉総理は郵政民営化を踏み絵にし、第44回衆議院議員総選挙を国民投票になぞらえていました。あの総選挙が日本の進路を決める国民投票になるということで、私も小泉総理と同じ認識でした。しかし、私のなかでの争点は、郵政民営化の是非ではなく、日本が新自由主義政策を継続するか否かにありました。
 新自由主義とは「強い者を優遇してもっともっと強くし、強い者が社会を牽引することで日本経済を活性化させる」という考え方です。この方法では、社会的弱者や、首都圏以外の地方は切り捨てられてしまいます。
 私は新自由主義政策には反対です。それは、一部の者だけが強くなる政策では、結局、日本全体の国力が弱体化すると考えるからです。富の公平配分、再配分を担保し、日本国民であるならば、親の経済力や地位、生まれ育った地域に関係なく、平等なチャンスが与えられる。どんな環境に生まれようとも、額に汗して努力し、頑張ったのなら、それにふさわしい正当な評価を受けられる。これが日本の伝統にも即しており、経済力を強化すると考えます。
 もちろん、このようにして人一倍努力し、成功を収めた人が足を引っ張られ、やる気を失ってしまっては元の木阿弥です。富の公平配分、再配分のあり方も、このことに十分な配慮が必要であることは言うまでもありません。
 外国の例を見ても、ドイツ、フランスなどのヨーロッパは公平配分に十分配慮した政治が行なわれています。アメリカのブッシュ前政権は小泉純一郎・竹中平蔵流の新自由主義を採用してきましたが、その結果、世界一豊かな国である米国は、世界一格差の激しい国となってしまいました。
 それを受け、09年1月、アフリカ系として初の大統領に就任したバラク・オバマは、明らかな路線転換を図っています。本年3月に成立した、米国人に初めて「国民皆保険」をもたらす医療改革保険法は、その最たる例と言えるでしょう。

(つづく)


【シンポジウム「激変時代の日本 地域自立の新ビジョン 鈴木宗男vs山崎養世」】

日 時:2010年4月19日(月) 17:00~(開場16:00)
会 場:アクロス福岡 福岡シンフォニーホール (福岡市中央区天神1-1-1)
会 費:5,000円

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