九州電力の松尾新吾会長の経歴を誰しもが「熊本県人吉市出身、熊高卒(熊本高校)で東大を卒業して九電に入社した熊本県人」と認識している。ところが、松尾氏が実は長崎県佐世保市出身という真実を知る人は少ない。このことを知っている関係者は、親しい身内の証明である。
そうだ!!松尾氏の佐世保市への愛着は、人の百万倍も強力なのだ。当然、松尾氏はかなり以前からハウステンボスの完全復活を念じていた。
そして、今回の再々生の舞台装置が練り上げられた。長崎県商工会議所連合会、長崎県、佐世保市から、福岡財界に対してハウステンボス再生支援の要請がなされた。その期に松尾氏は、「地元を元気にさせることに命をかける」=『ハウステンボスの再建』と決意されたとの関係者の証言がある。
福岡財界人の胸中は複雑であった。「なぜ、佐世保のリスクを被る必要があるのか」と、不平たらたら呟く財界人がいたのも事実だ。だが、松尾会長の必死の形相でのハウステンボスへの肩入れを目の当たりにした財界人は、「これでは反対はできない。支援表明・行動するしかない」と判断した。
松尾氏の故郷への愛着力が財界の足並みを揃えさせ、ハウステンボスの再々生の道が切り拓かれたのである。
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