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英会話のジオスが破産申請
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2010年4月21日 12:46

 英会話スクール運営の(株)ジオス(東京都渋谷区渋谷1-14-9、代表者:楠恒夫、資本金4億9,000万円)は4月20日、東京地裁へ取締役及び従業員による準自己破産を申請。同日、保全管理命令を受けた。申請代理人は戸谷雅美弁護士(渋谷区広尾1-1-39、電話03-5774-1800)。保全管理人は小林信明弁護士(千代田区麹町1-6-9、電話03-3515-3565)。負債総額は10年3月末段階で約75億円。


 同社は1973年3月創業、86年12月に法人化されたもので、英会話学校の運営、語学教材の作成・販売などを手掛けてきた。「ジオス英会話スクール」は、積極的なTVCMの効果もあり高い知名度を誇っている。地方都市にグループ会社を設立する形で全国展開を図り、海外にも直営校を開設。英語だけではなく、中国語、フランス語などのコースも開設し、95年3月期には約166億円の売上高を計上していた。
 しかし、少子化の影響や同業者間の競争激化、教育訓練給付金の縮小などもあり、生徒数減少に歯止めがかからない状況になった。さらに2007年10月には、業界トップの(株)ノヴァが経営破たんし、業界環境が悪化。08年12月期(2000年に決算期変更)の売上高は約111億円にまで減少した。また収益面も低調に推移しており、大幅赤字を余儀なくされていた。
 08年9月には「事業改善プロジェクト」を策定し、不採算校の閉鎖・統廃合、経費及び借入金の圧縮などのリストラを断行。国内のスクール数を約420校から約320校に減らしたほか、取引金融機関に返済条件の変更などを求め同意を得ていた。だがリストラに伴う費用負担や、スクール閉鎖に伴う生徒への返金などが予想を上回り、資金繰りの悪化を招いていた。
 さらに09年12月には、豪州で展開していた子会社が、資金繰りの悪化から豪州政府よりビザ発給の認可停止を受け、今年2月には現地8法人が英会話学校を閉鎖する事態となっていた。


 なお同社は4月16日、(株)ジー・エデュケーション及びその親会社である(株)ジー・コミュニケーション(名古屋市)との間で、ジオスの英会話事業の一部を譲渡する旨の合意を締結したとしている。


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