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味岡グループVS坡平産業 逆風下の生コンクリート業界を牽引する九州の雄(3)
特別取材
2010年4月21日 08:00

<業界再編と新分野への進出>

 冒頭に述べた通り、我が国の生コン業界は危機的な状況にある。出荷量が半減しているにもかかわらず、工場数の減少ペースは鈍い。09年12月現在で3,813工場で09年4月~10年2月現在の出荷量は7,884万m3(09年12月現在、ZENNAMA資料による)。各地区の販売価格や組合工場数などの事情で一概には言えないが、目安として1工場あたりの出荷量は、月間で約1,700m3。2,000m3をも下回っているのが現実だ。
 3,000m3が損益のデッドラインといわれている生コン業界。工場数を削減することが喫緊の課題であることは、言うまでもない。
 味岡代表も工場の集約化に日々奮闘しており、集約化を加速させなければ今年中に半数の生コン工場は倒産すると断言している。危機的な状況であるから、一日も早く集約化を断行しなければならないとも進言する。同グループ傘下の工場も含め、工場数の見直しにより適正数にすることが業界存続の第一条件。強力なリーダーシップを持つ味岡代表には、工場集約化の加速化を各地区で実践する実行力が期待される。一方で、ビジネス感度の高い味岡社長のこと。生コン業界と決別し、将来的に新たな分野に進出して、同社グループの再編に着手する可能性もあると推察される。

(つづく)

【河原 清明】


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