福岡市が運営資金の大半を負担している体験型ロボット施設「ロボスクエア」(福岡市早良区百道浜TNC放送会館2階)を舞台に、事件の疑いが浮上した。21日、福岡県警が捜査に着手。福岡市の元係長級職員および「ロボスクエア運営委員会」と多くの業務契約を結んでいた企業の役員らから、任意で事情を聞いている模様。さらに、午後からは、ロボスクエア内の事務所に県警の捜査員が訪れ、関係書類の提出を求めている。(写真参照)
ロボスクエアを巡っては2009年、杜撰な経理を行なっていたとして、元市経済振興局の係長級職員が停職3カ月の懲戒処分を受け辞職。また、監督責任を問われた上司ら3名が処分を受けていた。
退職した元係長級職員は、ロボスクエアに勤務していた06年から07年にかけて、架空の経費を計上しイベント会社に便宜を図ったり、約4,300万円におよぶ契約などを口頭で発注。この際、契約書を交わしていなかったとされる。一職員の思惑のまま随意契約がなされ、契約書などの必要な手続きがないまま公金支出が許されたことに批判が集まっていた。
今回の事件では、元市職員とロボスクエア関連企業の関与が取りざたさえている。容疑事実は「詐欺」であるとも言われることから、共謀しての水増し請求、架空請求の可能性が考えられる。すでに事件の拡大を示唆する声も上がっている。
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