タウン誌「ガラシャ」やパチンコ情報誌「パチンコプレス」など、熊本地場では高い知名度を有する情報誌を発行していた(株)メディアプレス(熊本市)。出玉や広告の規制強化によりメインクライアントであったパチンコ業界からの受注が減少。07年3月期をピークに業績は悪化していた。しかし、4月5日、同社が取引先に宛てた文書によると、決済不調に至った主たる原因は社員による造反事件によるものとされている。
(以下、同文書より一部抜粋)
『平成21年12月に当社社員による造反事件があり大量の社員(65名中、40名程度)が同時退職するという事態が発生しました』
『熊本本社を除く7支社において、11月まで当社の雑誌「パチンコプレス」を発行し、12月よりそのまま顧客を騙し別会社にて「パチンコプレイスガイド」を発行するという不法行為を断行するとうい想定外の事態で、これにより当社は大きな打撃を被りました』
以上の事態を受け、残った社員で事業継続に向け努めたものの、社員の確保や取引先からの信頼回復には至らなかった模様。同文書には"創業以来17年間に亘って築き上げてきた無形の資産はクーデターという形で奪われてしまった""奇跡の回復に向けて一丸となって取り組んだが、まさに矢折れ力尽きた"と代表者の悲痛の思いが述べられている。ただ、なぜ元社員達がクーデター的行為をしたのか、その経緯が気になるところだ。
【楢崎 賢治】
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