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食品表示のプロが見分ける健康食品(3)~パッケージ表示を鵜呑みにするな(上)
特別取材
2010年5月 6日 12:56
川合 裕之

1)インターネットで確認しよう
 技術をPRしている食品のような場合、「健康機能のある成分+それを活かす新技術」という組み合わせになっていると思いますので、インターネットを使って探す根拠は2つです。まず含まれる成分自体に、表現されているような健康機能があるかどうかを確認します。その根拠が十分なのかどうかを確認するには、「評価試験結果」「論文」が一般に存在するか否かということになります。特に「比較対象を置いた試験」など、客観性に判断されたものであるかどうかを確認することでしょう。ちなみにホームページやチラシにこういった記載があると、薬事法上問題があるため見つけることは難しいですから、インターネット等で探す際には、商品名などは入力せずに「成分名 論文」で検索するとよいと思います。
 比較対象を置いた試験とは、単独商品での試験結果を根拠にしていないということです。例えばアレルギーや花粉症によいとされる緑茶があったとします。「緑茶を飲んだX人の人が、花粉症がつらくなくなりました!」だけでは客観的な根拠ではないということです。比較対象として、「普通の緑茶を飲んだX人のグループと、当商品を飲んだX人のグループを比較してみた結果・・・・・・」という内容であれば、客観的な根拠だと考えています。
 ついでに言えば、探し当てた資料の中に「二重盲検(ダブルブラインド)」という言葉があれば、さらに信用できると考えてよいでしょう(どちらの商品を飲んでいるのか分からないようにしているテストのことです)。

(つづく)


<プロフィール>
川合裕之(かわい ひろゆき)100302_kawai.jpg
香川大学卒業後、明星食品(株)に就職。営業職のかたわら、エリア向け商品の開発にも携わる。独立後、03年に(株)ラベルバンクを設立。食品表示の視点から安全性・機能性に関するコンサルティングを行なう。商品販売のためのプロモーションも手がける。

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