福岡市が運営費の大半を支出している体験型ロボット施設「ロボスクエア」を舞台に、元市職員と業者による詐欺事件が発生した(既報)。同施設については、契約書なしでの発注や会計帳簿の不存在といった杜撰な運営実態が明らかとなっているが、施設移転を巡っても数々の疑問が浮上している。
「ロボスクエア」は平成17年7月に博多リバレインから現在の福岡市早良区百道浜にあるTNC放送会館2階に移転する。ロボスクエアが入居していた博多リバレイン・イニミニマニモ地下2階の改装が決まったためである。
福岡市経済振興局は同年1月、新たな移転先を決めるために「評価委員会」を設置し、その結果を「ロボスクエア運営委員会」に提案するという決定をする。
評価委員は全て市職員である。つまり、移転先決定にあたっては、福岡市が主導し、運営主体であるロボスクエア運営委員会が追認するという形をとっていたことになる。
移転先評価委員会は、同年2月5日と16日のわずか2回の会議で移転先をTNC放送会館に決定する。しかし、その過程にも大きな疑問があった。
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