これまで大手ハウスメーカーに依存していた総合住宅展示場にとって、大スポンサーであるハウスメーカーは無視できない。この大手ハウスメーカーで組織される財団法人プレハブ建築協会(東京都千代田区、以下(プレ協))は、プレハブ建築の建設事業または販売事業を行なっている法人などで組織され、年間300戸以上の実績が必要となる。つまり、大手ハウスメーカーで占められているわけだ。このなかには、大手ビルダーは入らない。つまり、在来工法での住宅会社は入っていない。
このプレ協が、総合住宅展示場に対して大きな影響力を持つ。なにせ、加盟業者で展示場の大半を占め、運営の鍵を握っているからだ。加盟業者は、1社1社はライバルだが、プレ協では結束している。だから、大手に比べて価格が安い住宅会社が展示場に入ることに対して展示場側にプレッシャーをかけるのだ。運営会社も、大半を埋めているプレ協の意向に逆らうと、運営が成り立たなくなりかねないため、意向を受け入れることとなる。
北九州市小倉北区にある住宅展示場に出店している住宅会社は、一条工務店・セキスイハイム九州・大成建設ハウジング・三洋ホームズ・積水ハウス(ジオ+ビーフリーの2棟)・三井ホーム・住友林業の7社8棟である。配置図をみると10棟以上の空きがあるが、地場工務店や住宅会社の出店は行なわれていない。
これを見ると大手ハウスメーカーの意向を無視できないのが分かる。上記7社中、プレ協に関係していないのは2社だけで、プレ協との関係を失うと展示場の運営など出来なくなるのも良くわかる。
しかし、近年はこの図式も少し変わってきている。大手だけだと集客力が落ちるのだ。
【石崎】
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