九州・沖縄の地方銀行20行の2010年3月期決算は、18行が最終黒字を確保した。
10年3月期は、08年10月からの「緊急保証制度」や09年12月施行された「中小企業金融円滑化法」などにより中小企業の倒産が減少し、不良債権処理額や貸倒引当金等の信用コストが大幅に減少したことが主要因である。
前期減益要因であった有価証券評価損についても株価の持ち直しにより、20行合計で前期比8割以上減少している。
但し、本業である融資業務については、依然として設備資金中心に資金需要が低迷し、優良先の獲得による貸出金利の引き下げ競争激化により利鞘が縮小しているのが実態である。
【久米 一郎】
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