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金秀バイオ 沖縄のリーディングカンパニー 安全性確保に向けGMP認定めざす(2)
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2010年5月18日 08:00

金秀バイオ(株) 代表取締役社長 美里 義雅 氏

アガリクス・ショックの後遺症

 --業界では一時、もろみ酢の粗製濫造が横行し健康食品市場の低迷をもたらしました。さらに06年に起きた「アガリクス・ショック」による影響は御社にとっても痛手だったのではないでしょうか。

 美里 アガリクス事業は大きな柱となる事業だっただけに、風評による被害は甚大でした。すべてのアガリクスが悪いのではないという消費者の認知と信頼を回復すべく、代替医療を推進するファイトケミカル研究会(東京都江東区)を通じて、エビデンスの積み上げに努めて参りました。
 またもう1つの柱として、わが社では「フコイダン」が伸びています。この素材も沖縄発酵化学時代から研究していますので、発酵・バイオという点でかなり信頼があるのではないかと考えます。特長は沖縄県産モズク由来のフコイダンを使用している点です。同業者は多いのですが、国内・海外の両方で伸びています。100518_kinsyu.jpg香港やシンガポール、マレーシアなどで引き合いがありますので、行政の出先機関と連携を図るなどして積極的に展示会にも出展しています。特に香港ではジャパンブランドに対する支持がずいぶん大きいと思いますし、米国でもかなり普及し始めています。これからも大学をはじめとする各種研究機関と連携しながら研究を行なうことで、データを蓄積するようにしています。
 さらに、医師の先生方、行政機関と情報の交換を行ないながら健康観の普及・啓発にも努めております。今ではがん患者の方も3人に1人といわれるくらい増加傾向にあり、患者さんもよく勉強されていますから、法的な制約から効能効果は謳えなくても認知は確実に高まっていると感じます。それだけに、私たちもニーズにお応えすべく安全・安心な商品供給を果たすための体制強化を図る必要がありますね。

(つづく)

アガリクス・ショック
2006年、広く国内に流通していた製法の異なる代表的なアガリクスを含む3製品について、ラット(ネズミの一種)を用いた発がんを促進する作用を確認する試験を行なったところ、「キリン細胞壁破砕アガリクス顆粒(販売者:キリンウェルフーズ(株))」について、調べたところ(製品の摂取目安量の約5倍から10倍程度の量を与えて)、多臓器イニシエーション処置を行なった試験系において発がんを促進する作用が認められたとし、厚労省はヒトへの健康被害を未然に防ぐという理由から製品名を公表して注意を促した。
 その後、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼したものの、データ不足から評価は困難との結果に至った。このことによる風評被害は大きく、当時600億円を超えていたアガリクス市場は壊滅的な打撃を受けた。


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