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【特別対談】石原和幸氏 vs 別府梢風園・別府壽信氏(3)
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2010年5月19日 08:00

■庭づくりにかける想い 炸裂する情熱とパワーを持って

ランドスケープアーティスト 石原 和幸 氏
(株)別府梢風園 代表取締役社長 別府 壽信 氏

ランドスケープアーティスト 石原 和幸 氏、(株)別府梢風園 代表取締役社長 別府 壽信 氏

仕事は役割分担で

 別府 私たち造園業者は、やはり公共工事に目を向けすぎていたと思います。どうしてもエンドユーザーに対するデザイン提案を怠っていたということは否めません。石原さんが「イギリスに比べて市場は山のようにある」とおっしゃっているのは、まさにその通りだと思います。
 当社は数年前からエンドユーザー向けにシフトし、提案型・来店型にしています。そこは石原さんの長崎のお店で、コラボレートした考え方などを学ばせていただきました。庭を単体で売るのではなく、いろいろな要素を組み合わせながら、上手に提案していくことが大事だと感じています。

 石原 私は別府さんと一緒に何か具体的な仕事をしたいですね。100519_taidan.jpg私が特攻隊長としてアイデアを出し、御社でバシっと仕上げていただく。そういう役割分担で仕事ができればいいなと思います。お互いビジネスにしていかなければ長続きしませんしね。
 そうなったとき、どういう方と組むか。福岡で言えば、たとえば未来図建設さんの壁面緑化を手掛けています。そして、未来図建設さんはその壁面緑化技術を商品として売るということです。

 別府 たしか以前にも提携されていましたよね。

 石原 そうです。私の壁面緑化の技術を福岡の業者の方に伝授し、それを業者の方に営業して売っていただく。そして、私は東京中心に暴れる、と。

 別府 本当に仕掛けをあちこちされていて面白いですね。

 石原 九州ではほとんど何もやれていませんでしたが、北九州にオープンガーデンが1つできました。ある脱サラした方が営業販売していくということで、そこからオープンガーデンの輪を広げようと思います。
 そうした広がりをつくり、福岡・九州を緑でいっぱいにしていく。そうして業界が儲けるようにしていく。また、後継者が造園業をしたいと思えるようにしていかなければならないと思います。

 別府 我々はどちらかというと売る方は不得手ですから、つくる方に力を入れています。当社では路地があって茶室がある表千家の庭があり、そうしたものをもっとつくっていきたいのですが、なかなかそうしたところがありません。それをうまく現代風にマッチングし、昔ながらの技術を生かしながら日本の伝統的なものと融合させて提案していきたいと思います。

(つづく)

(株)石原和幸デザイン研究所
所在地:東京都渋谷区南平台町15-13
設 立:2009年1月
資本金:100万円
TEL:03-6690-8787

(株)別府梢風園
所在地:福岡市東区青葉1-6-53
設 立:1976年6月
資本金:8,500万円
TEL:092-691-0678

【文・構成 大根田 康介】

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