金秀バイオ（株）　代表取締役社長　美里　義雅　氏

GMP取得は安全へのステップ

　--具体的にはどのような対策を講じられているのですか。

　美里　02年には国際マネジメント規格ISO9001を認証取得し、04年には本社工場で有機JASの認証も受けています。さらに06年に食品安全にかかわるマネジメントシステムとしてISO22000も認証取得しております。
　同時に、沖縄産業支援センターの応募に応じ、健康食品GMP工場への対応も準備中です。２年以内の取得を目指し、消費者の信頼を勝ち取って対外的にアピールしていこうと考えております。それが私たちの使命だと考えますし、素材自体は沖縄には優れたものがあるわけですから、品質管理と製造管理がきちんとできる会社として努力を積み重ねていくつもりです。ただし、GMPの取得を目的とするのではなく、取得を前提に次のステップへの足がかりをつくるのが目的でして、最終的には消費者に安心と安全を伝えるとともに、消費者への正確な情報提供を心がけたいと思っております。これは何としてもやらなければならないことですね。

　--今後の展開についてお聞かせください。

　美里　市場にはさまざまな素材が溢れていますが、弊社ではフコキサンチン（FX）に関する研究を進めています。モズクに含まれる機能性成分であるFXに関しては、東北大学の安元健名誉教授と実用化に向けた共同研究を行なっております。
　FXは海藻類に含まれるカロテノイド（色素）の一種といわれており、生活習慣病の防止作用の報告もあります。これを起爆剤として、事業の底上げにつなげたいと思っています。
　沖縄の健康食品産業も今は低迷していますが、健康に関する限り、医療にかける費用の負担を考えたばあい、健康食品の重要性はますます増すことになるだろうと思います。ある大きな転換点を迎えていると感じますが、１兆円を超える売上がある業界なのですから、少なくとも消費者のみなさんにご支持をいただいているのは間違いないと確信しています。
　そのためには製造・品質管理がきちんとできなければならないし、有望な業界として今後何をどのように発信していくかを考えていかなければならないと思います。何といっても健康は国の内外を問わず共通、そして永遠のテーマですから、明るい希望を持って将来に望みたいと改めて気持ちを引き締めています。

　--ありがとうございました。

（了）

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