ロボスクエア移転に関し、賃貸人だった中央三井信託銀行がロボスクエア運営委員会と合意した移転費用の金額は9,000万円。つまり9,000万円までは移転費用を負担するという内容だ。移転先選定の段階では、移転費用は9,000万円以内で納まるとしていたが、実際の費用は約1億2,400万円かかっていた。移転費用の疑惑は、まずこの9,000万円の内訳にある。
下の「確認書」は、移転費用についてロボスクエア運営委員会と中央三井信託銀行との間で交わされた支払額と支払先を決めた時のものだ。
移転業務を受注した3社は、なぜか合計して9,000万円ピッタリとなる金額を計上していたのである。
数千円単位で計上されたものでありながら、3社の合計金額が9,000万円になることは不自然。請求金額を操作した可能性は否定できない。そうなると、ロボスクエア側に金額を指示した人間がいたと考えるほうが普通だ。3社から出された見積書などが存在しないため、業務内容が適切だったかどうかの検証さえできないが、ピッタリ9,000万円という上限額が提示されたことに疑問を感じた職員はいなかったことになる。
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