<確実に都市力は衰退>
吉田さん! このままの状態が続けば後世には必ず「都市福岡を衰退させた極悪人=吉田市政」という烙印が押されることを前々回で触れました。さすがの吉田さんでもその位の危機感を抱いていると思いますが...。もう一度、確認しますが、「無策で手を拱いていると福岡の都市力が衰退すると認識していますよね」。まあ、しかし大変な時期の4年間、吉田さんは福岡市政を預かったものです。毎晩、好きな焼酎を飲みながら側近の人たちやブレーンの方々と「福岡の都市力強化」を熱烈に議論しましたか。
世間はよく「桑原市長は名市長」と持ちあげます。確かに行政マンとしての『華麗なキャリアとリーダーシップ』は抜群でした。ですが「株式会社福岡市社長としての才覚に長けていたか」というと疑問です。あの時代には市政の収入はうなぎ登りで増加していました。だから様々な事業の展開が可能だったのです。フォローの風に乗って「アジアに拓かれた都市福岡」をアピールできたのでした。桑原氏は「運強い時の人」だったのです。
<民間経営者は必死>
先達て不動産宅建団体、デベロッパー団体、建設団体のトップで対談を行なったところ、3団体長とも次のように異口同音に断言しました。「いままでは行政へ業界のお願い、要望ばかりの陳情を繰り返してきた。これでは世間様は『エゴ集団』と嫌悪するようになる。今後は、我々業界が一致して役所に『福岡の都市の発展の提案しよう』という共有認識に至った。福岡市も真剣に受け止めていただき官民一体で福岡市の繁栄の構築が必要だ」。吉田さん! この意見提言をどう処理されるおつもりかな。
民間団体のトップの方々は「自然体でいたら都市福岡の勢いが削がれていく。民間ベースで多種多様な都市力を高めるための方策を提案・具現化することが緊急の課題だ。人口増を高め、往来する人たちを増加させる魅力的な都市造りを果たす。そのことによって業界全体にもビジネスチャンスが高まり潤いがついてくる」という危機打開の構想を練っておられる。「都市福岡の勢いの永続化があってこそ業界の繁栄が保証される」という健気な気持ちで事態好転を念じられている。この現実をどう受け止められますか。
吉田さん! 民間と福岡市が一体となって英知を振り絞りだす時機の到来ですよ。
例えば九州大学箱崎キャンパスの広さは100haを超える。この地区の活用計画如何では福岡東部地区の命運を決するものになる。民間のプランを寄せ集めて決断を下す。タイムリミットを10年に設定して議論伯仲をなしていく。「福岡のため、業界のため」に3団体も必死で参戦してくるであろう。彼らは「都市福岡の繁栄抜きには業界のエゴは成立しない」という現実把握があるからだ。吉田さん! 「二期目もヨシダにチャンスを下さい」という長閑な訴えでは勝負にはなりませんよ。「都市福岡の10年構想」が政策のポイントになります。民間団体トップの方々の必死な覚悟を見習ってくださいね。
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