<市職員1万人の叩き直しが必要>
前号で報告した民間3団体のトップの方々は「福岡・都市再生計画」の素晴らしいプランを持っておられる。「コダマさん! きょう議論した構想は抽象的にしてくれ。必ず福岡市長選挙に立候補するどこかの陣営がこの計画案をパクリにくるだろう。だから伏せていただきたい。新市長が決定された際に、我々3団体でこのプランを持って陳情に行く」と念を押された。吉田さん! 2期目を目指して立候補をするならば『株式会社福岡市社長』に相応しい都市政策が必要ですバイ。
次に1万人の市職員の意識を叩き直さないと「働かない・怠け者」集団が高い人件費で福岡市を潰す危険性が高まってくる。怠け者集団にした責任はすべて貴方にある。第3回で指摘したとおりに貴方の側近副市長ふたりは市OBたちから「史上最悪の仕事せん(しない)怠け者」と批判されている。そのうえ責任を取らないのだから始末が悪い。部下から前向きの事業企画が提案されてもなかなかOKを出さないという。これでは部下たちが腐ってしまう。
仕事好きな使命感に溢れる課長たちがぼやく。「一生懸命練り上げた企画が通らない。『こんな馬鹿な! こんなことで良いのか』。ところが上を見、周囲を見渡すと皆が適当にやっている。要領よくサボる奴も増えてくる。そうなると『手を抜いてやろうか』という気分になってしまう。ロボスクエア事件の新川信一みたいな奴がゴロゴロ出てくるだろう」と語る。こんな怠惰な雰囲気を築いた責任はすべて吉田さん! 貴方にあるのですぞ。まだ事件化する案件はたくさんある。徹底的に調べれば、新川より大物の存在が発覚するとも言われている。吉田さん! 貴方がナメられているからこうなるのです。組織風土を改めるには民間企業の場合、全員を解雇することから着手する。そうしないと必ず会社は倒産することになる。吉田さん! たまには蛮勇を振るわないと組織の維持は無理なのですよ。
<レベルも低い市職員>
仮に3団体のトップたちが相談に行ったとして、果たして福岡市職員達が対応できるかどうか疑問だ。福岡市の組織内では1989年の『よかトピア』世代とそれ以降の世代に軋轢(あつれき)・断層がある。『よかトピア』を経験した職員たちは、福岡市役所の組織全体で行なった事業の経験を蓄積した。対してそれ以降の世代は、組織全体で取り組んだ事業の経験が皆無である。この差が仕事遂行能力において歴然と現われているというのだ。さらに深刻なことは『よかトピア』世代が毎年、引退をして減っていることだ。
85年11月、(財)アジア太平洋博覧会が設立された。この組織の常任理事・事務局長に就いた草場隆氏は市OBである。同氏が「『よかトピア』から始まったFUKUOKA」という本を出版されている。秀作だ。読んでみると、市職員の苦労について充分に理解できる。だが、一方では「福岡市の名を世界に知らしめる崇高な使命感の達成」に職員が酔いしれた貴重な体験であったとも感じられる。100億円に匹敵する価値ある財産だったろう。この時、市職員は素晴らしい幸福感を満悦したことになる。この時期と比較すると現在の市職員は何と哀れなでことであろうか。市職員として誇りを持てるのが何人いるだろうか。
吉田さん! このチンタラ、チンタラの1万人を蘇生するリーダーシップが貴方に求められていますぞ。貴方自身が「チンタラ峠をホイ」の性根を捨てないと1万人を蘇えらせることはできません。選挙にも勝てません。
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