今秋の福岡市長選挙に向けて、元市教育長・植木とみ子の動きが勢いを増してきた。
自民、みらい福岡、公明の市議会野党3派による候補者擁立が難航するなか、植木氏は関係者への挨拶回りに余念がない。
市議ら市役所時代の関係者への挨拶はもちろん、地域単位の集会にまで顔を出している。植木氏自身だけでなく、出身高である修猷館の同窓らの動きも目立ち始めた。
ある3セクの幹部のところには、「植木をよろしく」と言って植木氏の同窓が訪ねてきたという。
植木氏の事務所には既に複数のスタッフが常駐しており、近く正式な事務所を開設する予定とされる。かつて山崎広太郎前市長を支えた選挙のプロ複数名が支援に入っており、「素人」と思われていた植木氏の動きには無駄がない。既成事実を積み上げ、吉田宏福岡市長に対抗する一番手に躍り出た形だ。
参院選での結果が大きく影響を与えるとされる今回の市長選だが、政党色を出さずに突っ走る植木氏の戦略は、奏功しつつある。
「植木さんが(市長選に)出るんだって!」。市内南区のある自治協議会役員の間でも話題になったという。候補者として認知され始めた証左である。
植木氏の正式出馬表明は6月と見られているが、動きが止まることはなさそうだ。
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