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通信販売業界の軌跡(4)【健康食品の表示問題を考えよう!(3)】
特別取材
2010年5月27日 08:00

総合通販から専門通販、関西から九州へ

(社)日本通信販売協会(JADMA)理事 主幹研究員 柿尾 正之 氏


<最大の課題は表示問題>

 ―とはいえ、表示の問題など課題は山積だと思いますが。

 柿尾 表示の問題に対する対策はすべてが課題ですね。それにどう対応するかということですが、会員のスタンスから考えると、業界全体にかかってくる規制なため、会員は率先して範を垂れないといけません。表示をはじめ、ネットをきめ細かくチェックしていく体制をさらに進化させていく必要があるでしょう。
(社)日本通信販売協会(JADMA)理事 主幹研究員 柿尾 正之 氏 ネットの場合は、後で書き換えればいいぐらいの軽い気持ちでやっている会社もあるみたいですが、あれはプリントアウトして記録されたらそれでアウトですからね。また、同義的にそういう問題でもない。会員で最も多い商材が健康食品、そして化粧品の順ですから、特に表示に関しては神経質にならざるをえません。
 2つめの課題はメディアの対応です。どちらかというと、JADMAは紙媒体などを用いた企業が中心となってできた協会です。これは本協会の方向性にかかわることですが、楽天やヤフーを中心に、ネット関連業者の協議会が立ち上げられています。今後は本協会でも、ネット業者に対する対応を考えていかなければならなくなるだろうと思います。モバイルへの対応も必要になるでしょう。これまでは若い人たちしか使わなかったインターネットをどんどん年輩の人たちも使用しはじめたということは、5年先、10年先にはネット使用者の年齢とともに利用者が増えていくわけですから、先々を考えると、今後10年くらいの間に業界はがらりと変わるのではないでしょうか。
 通販業界の市場規模約4兆円のうち、協会員が約2兆9,000億円で、そのうち4分の1はネットの売上高となっています。

(つづく)

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