28日、昭和電工(株)(本社:東京都港区、高橋恭平社長)は、大分石油化学コンビナートにおいて、これまで建設を進めてきたエチレンプラント分解炉更新などの工事を完了し、5月2日より運転を開始したと発表した。
今回の最新鋭・高効率・大型分解炉の導入などにより、エネルギー効率は工事前と比較し5.3%向上し、CO2発生量について年間5万9,000トンの削減となる。さらに、同分解炉はLPGなどの軽質原料からNGL、灯軽油といった重質原料も使用可能で、原料選択の自由度がさらに向上するとしている。
なお今回の工事は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構による2007年度「エネルギー使用合理化事業者支援事業」に採択されている。
<今回の効率化工事の内容>
旧型の小型分解炉7基から最新鋭・高効率・大型分解炉2基(年産10万トン×2基)への更新と、分解時に発生する廃熱の回収強化および前蒸留系の改造などを行ない、エネルギー効率の改善を図った。
また、新分解炉はLPGやNGL、灯軽油などのナフサ以外の原料の使用が可能であり、原料や製品の市場動向によりフレキシブルに対応できるプラントとなっている。
<大分石油化学コンビナートエチレンプラント 概要>
[所在地]
大分市大字中ノ洲2番地
[操業開始]
1969年6月
[エチレン生産能力(工事前の能力と変更なし)]
非定修年:年産69.5万トン
定修年:年産61.5万トン
平均(定期修理:4年に1度の場合):年産67.5万トン
[新分解炉の生産開始]
2010年5月
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⇒昭和電工株式会社
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