健康食品の表示をめぐる議論続出
(財)医療経済研究・社会保険福祉協会(東京都港区)は13日、沖縄市内で健康食品フォーラムinおきなわ」を開催した。健康食品関連業者、行政関係者など約140人の関係者が参集した。同協会が東京以外の地でフォーラムを開催するのはこれが初めてのこと。司会は東京海洋大学大学院教授の矢澤一良氏が務めた。
冒頭挨拶に立った社福協理事の斎場仁氏は今回の開催の経緯に触れ、「健康産業を地域振興のために発展させていこうという沖縄県の意気込みを感じた」と述べた。
統一テーマは「沖縄健康食品産業の挑戦と課題」。内閣府沖縄総合事務局地域経済課長の仲嶺英世氏は「沖縄健康食品産業の発展に向けて」と題し講演、健康産業にからむ産業振興にどのように取り組んでいるかについて説明した。今後の重点策として、「沖縄ブランドの確立」と「付加価値を高めるための研究開発」の2つの柱を挙げた。
続いて、(独)国民生活センター商品テスト部調査役の宗林さおり氏が「消費者サイドから見た消費者と健康食品」と題して講演した。同氏は現在消費者庁で進んでいる「健康食品の表示に関する検討会」を紹介。消費者は健康食品の効果を期待しているとした上で、今後は特定保健用食品の規格基準型の枠を広げるなどし、機能性のある健康食品にはそれとわかる表示をする規則作りが進むだろうと話した。またそれ以外の商品については一切表示を許可しないような監視体制を構築すべきだと訴えた。
日本健康食品規格協会理事長でバイオヘルスリサーチリミテッド代表取締役の大濱宏文氏は、「転換期を迎えたサプリメントの国際動向と日本の実状」と題して講演した。海外情報を交え、健康食品をめぐる法律への取り組みが世界的に拡大している現状を報告、「本当にサプリメントというものが人に利益をもたらすものだとすれば、それが後世(の人類)に害を及ぼさないという明確なエビデンスを究明するのは当然の使命」とし、健康食品の表示を法的な枠組みで考えていく必要性を強調した。
このあと行なわれたパネルディスカッションでも、主に健康食品の表示の問題が中心となって議論がたたかわされた。
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