24日、「みんなの党」渡辺喜美代表が遊説のため福岡市を訪れた。集まった聴衆は、支持率急上昇中の同党代表の訴えを熱心に聞き入った。
博多駅前と中央区天神で街頭演説した渡辺代表は、現政権を痛烈に批判。鳩山政権を「自民党のクローン」と表現したあと「自民政治を引き継ぎ、ばらまき政策をグレードアップして、さらにばらまいている」と切って捨てた。「市民税収入に匹敵する」と指摘した子供手当てについては、「同額を地方に交付し、地方で使い道を決めさせるべき」との考えを披露した。
さらには官僚主導の政治から脱却し、地域主権を実現することを強調した上で、「日本郵政は"官僚の植民地"」と述べ、「90年代後半から続いているデフレ経済は、日本郵政300兆円の資産のうち8割が国債であるため、官僚があえて(現状から)脱却しない、できない」との持論を展開した。
さらに、年収2,300万から2,500万円の事務次官級の官僚50人を「高給官僚」と呼び、「役人天国。このままでは4人にひとりが公務員というギリシャと同様に財政破綻する」「他党(みんなの党以外)は官が主役だが、みんなの党は民が主役」などと訴えた。
議員定数については「衆議院は300議席に減らし、二院制を一院制とする。そのために憲法を改正する」と明言した。
集まった聴衆からは時折大きな拍手が起こり、熱心に耳を傾けていた82歳の女性は「役人のムダ使いをなんとかしないと」と渡辺代表の訴えに共感を示していた。
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