福岡空港において今、複数滑走路の建設計画が最終段階にきている。ここにきて「国土交通省が海上空港に対して積極的でなかった理由」となる根拠が巷に流れている。まとめると以下のようになる。
福岡空港の地代、すなわち複数の地主に支払われる金額は年間83億円とみられる。戦後65年が経過するなかで地主たちの世代交代や移転などが錯綜してきた。83億円をつつがなく渡すことが可能であれば問題はなかったが、行方不明者が数多くおり、地代支払い不能となる金額が半端ではなくなっている。
轄官庁の国土交通省は不能金を供託している。支払不能金は、時間が経過すれば国庫に戻ることを知る人はよほどの情報通だ。もし海上空港が完成すれば大事になる。地主をすべてピックアップすることが義務つけられるからだ。日本の果て、世界の果てまで探すのは容易なことではない。この難題を解決するには幾多の苦労があるだろう。だから海上空港から手を離したのである。
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