高速道路無料化の社会実験をめぐり混乱が生じている。国土交通省によると、2月2日、前原国土交通大臣は、記者会見で「高速道路無料化の社会実験は6月から」と発言した。その6月が目前となった5月18日、再び記者会見で「6月下旬から」と予定の変更を述べている。
この大臣発言を受けて、「6月から無料化になる」と期待していた運輸関係者、ドライバーは多い。実際に、Net-IBでも2月23日に、無料化対象である『八木山バイパス』を利用する人たちの喜びの声を取材し、記事で紹介した。同バイパスを管理する西日本高速道路(株)によると、現在、無料化が始まっていないことに関する問合せが多数寄せられているという。
一方で国交省は「大臣発言は予定であって正式な決定事項ではないから、通達もしなければプレスリリースもしない」という、まさにお役所仕事。大臣発言により広まった「無料化6月開始」という情報に対し、予定変更について注意喚起するなどのフォローをした気配は微塵もない。
大臣の発言は重いことは言うまでもないが、現政権は普天間問題における首相発言然り、何ら根拠もない軽々しい発言をしたり、簡単に意見を変えたりする傾向が強い。それによって多くの国民が困惑している。首相だけに限らず、ポストに対する責任の自覚が無いとしか思えない。
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高速道路無料化政策に歓迎の声~八木山バイパス(Net-IB)
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