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特別取材

ビタミンのはなし(19)~ビタミンの疾病予防と安全性
特別取材
2010年6月 7日 08:00
伊藤 仁

 13種類のビタミンの生理作用と薬理作用についてこの連載を中心にまとめてみる。
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 ビタミンという微量栄養素で難病ともいえるような疾病の予防や治療が可能であり、そのための用量は1日当たり葉酸では400~800μg、ビオチンの場合でいえば10mg前後であり、ビタミンDで400μg、ビタミンCでも1日100mg~500mg、本当に少量といえる用量である。その程度の用量で薬理的作用を発揮し、医薬品と違ってほとんど副作用がないことが特徴である。
 本連載(9)で取り上げたビオチンの場合、掌蹠膿疱症骨関節炎は、今まではステロイド剤での治療が一般的で様々な副作用が患者を苦しめ、完治を期待することができなかったが、前橋医師が開発したビオチン療法(2001年の日本皮膚科学会で特別講演)は副作用が全くなく、治療期間も1年前後である。それではビオチンの安全性はどうかというと、イギリスでは1日200mgでも副作用が見られなかったという報告がある。
 ところで、ビタミン13種類の安全性を欧米の資料からその安全量を見てみよう。
 脂溶性ビタミンのA、D、E、Kの場合で1日推奨量や目安量の最低で10倍以上、水溶性ビタミンの場合で、1日推奨量や目安量の最低で100倍以上とするのが欧米での一般的な認識である。ビタミンに関する生理的・薬理的効果も含め、関連する情報を広く国民に開示して、国民が専門家の意見も聞きながら自らの判断で食品としてビタミン・サプリメントを自由に選択できるようにするべきである。そのことが結果的に国民の健康増進、具体的にいえば、生活習慣病の予防と広い意味での疾病予防に大いに役立つと確信する。


<プロフィール>
伊藤 仁(いとう ひとし)100308_ito.jpg
 1966年に早稲田大学を卒業後、ビタミンのパイオニアで世界最大のビタミンメーカーRoche(ロシュ)社(本社:スイス)日本法人、日本ロシュ(株)に就職。「ビタミン広報センター」の創設・運営に関わる。01年から06年まで(財)日本健康・栄養食品協会に在籍。その間、健康食品部でJHFAマークの規格基準の設定業務に携わる。栄養食品部長を最後に退任。


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