下の文書は詐欺、贈収賄事件で揺れるロボスクエア運営委員会と、福岡市のイベント企画会社「フォルス」、「古賀俊亘」が、平成17年9月にそれぞれ結んだ委託契約書だ。
フォルスについては、平成19年度に5回、20年度に1回の計6回、ロボスクエアが行っているロボット競技大会「ヒューマノイドカップ」の大会運営業務を受注しながら、実際には大会運営自体に関わらなかったうえ、運営経費を建て替えて担当職員に渡すだけの仕事しか行わず、余分な経費を受け取っていたことが市の調査で判明している。余分な経費とはディレクター代と運営管理費のことで、ロボスクエア運営委員会からその分の返還を要求されていたフォルス側は、7日になって5万円を返金している。
「古賀俊亘」とは、ロボスクエアの運営費に絡む詐欺事件で元市職員・新川信一被告とともに逮捕・起訴された元「コガテック」代表である。
ふたつの契約は、一見するとまったく違う契約内容のようだが、実はそうではない。フォルス向けの業務仕様書にはその内容として、
(1) ロボットバトル大会会場設営
(2) 特殊効果を用いたステージ演出
と記されている。
この契約にあたって、フォルス側がロボスクエア運営委員会に提出した見積書が次の文書だ。
会場設営に関する項目のほか、
「1. D人件費」「2. AD人件費」「3. スタッフ人件費」「運営管理費」などの記載があることがわかる。D人件費とはディレクターの人件費、AD人件費とはアシスタントディレクターの人件費を指す。
フォルスは、会場設営のほか大会運営の業務そのものを請け負っており、そうなると古賀被告側が委託された業務内容とダブることになるのだ。
このイベント契約でも不正が行われた可能性がある。
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