太陽化学(株)(三重県四日市市、代表:山崎長宏)は先ごろ、L-テアニンに集中力と注意力が高まる機能があることをヒト試験で確認した。
L-テアニンは緑茶に含まれている成分。試験は18名の健康な大学生(18~20歳)に、同社のL-テアニン製品の「サンテアニン」200mg/100ml水と、プラセボ(水のみ)を摂取する2重盲験試験を実施。聴覚応答による作業テストと視覚的注意作業による集中力ならびに注意力を評価。試験中はα波の出現と心拍数も記録した。試験後に状態‐特性不安検査(State-Trait Anxiety Inventory, STAI)で被験者の精神状態を自己評価させた。
結果、験者を顕在性不安尺度(Manifest Anxiety Scale, MAS)の事前分析により、高不安群 (8名)と低不安群 (10名)に分け、層別解析を実施。高不安群ではプラセボと比較してα波の出現が有意に増大し、心拍数は有意に減少。視覚的注意は有意に高くなり、反応時間は有意に改善した。一方、低不安群では、すべての項目で有意な差は認められなかった。これにより、テアニンにヒトの集中力や注意力を向上させることを示唆した。今回の研究成果については、6月7日に東京大学で開催された日本アミノ酸学会 第2回産官学連携シンポジウムで発表。今後は機能性食品、飲料への採用提案を進めるとしている。
同社は1946年創立。食品用香料をはじめの乳化剤や安定剤、鶏卵加工品などの食品素材を製造・販売するメーカーで、テアニンにおける世界有数の原料サプライヤーとして知られている。売上高は341億円(2010年3月期)。
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