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特別取材

ビタミンのはなし(20・終)~日本でもサプリメント法の制定を!
特別取材
2010年6月15日 08:00
伊藤 仁

 アメリカとヨーロッパ(EU)で、13種類のビタミンはどのような法的な位置付けになっているのか。アメリカでは1994年に成立して1997年から実施されている
'Dietary Supplement and Education Act' ( DSHEA:ドシエ法)という法律の下で
13種類のビタミンはミネラルやハーブ類と共にダイエタリー・サプリメント(栄養補助食品)として位置づけられている。又、EU(平成22年4月現在、27ヶ国が参加)では2003年に成立し2005年8月から実施されているEU Directive(EU指令)で
13種類のビタミンと15種類のミネラルはFood Supplement(フード・サプリメント)として法的に食品として位置づけられている。
 日本ではビタミンKを除く12種類のビタミンと5種類のミネラルのみが栄養機能食品として認められているが、その配合限度量や摂取目安量はビタミンCを除いて欧米に比して低い用量であり、ビオチンのように乳児用粉ミルクには使用出来ない等の制限がついている。
 筆者は我が国における新しいサプリメントの位置づけについて次のことを提案する。
現在の「健康増進法」での保健機能食品制度を、例えば「保健機能・栄養補助食品法」のような新しい法律を制定して保健機能・栄養補助食品制度に発展的に組み替える。

新しい保健機能・栄養補助食品制度

1.薬事法の医薬品の範囲に関する基準(いわゆる「食薬区分」:46通知)を廃止し、医薬品と一般食品の間に、アメリカのダイエタリー・サプリメントやEUのフード・サプリメントと同等の「保健機能・栄養補助食品」(日本版のサプリメント)を法制化する。原則的には欧米と共通の制度とする。

2.ビタミンとミネラルについては、アメリカやEUと同じく13種類のビタミンと15種類のミネラルを栄養機能食品として認める。ビタミンはビタミンKを追加し、ミネラルは10種類を追加する。

3.栄養補助食品とは、(財)日本健康・栄養食品協会が1986年からハーブ類をはじめタンパク質類、脂質類、蜂産品類等の約60品目について原料及びその製品の規格・基準を制定して「JHFA」マークを付すことを認めている食品群をいう。

4.表示はトクホ、栄養機能食品、栄養補助食品それぞれに表示基準を設ける。

5.栄養補助食品(欧米のサプリメントに相当)の情報は国民が製品の選択するに際して参考になるよう(独)国立健康・栄養研究所の健康食品情報の安全性・有用性情報等を中心に十分な情報をインターネット中心に公開する。 

(了)

<プロフィール>
伊藤 仁(いとう ひとし)100308_ito.jpg
 1966年に早稲田大学を卒業後、ビタミンのパイオニアで世界最大のビタミンメーカーRoche(ロシュ)社(本社:スイス)日本法人、日本ロシュ(株)に就職。「ビタミン広報センター」の創設・運営に関わる。01年から06年まで(財)日本健康・栄養食品協会に在籍。その間、健康食品部でJHFAマークの規格基準の設定業務に携わる。栄養食品部長を最後に退任。


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