28日、建設が進められていた3棟の議員会館のうち、参議院の新議員会館が一足早く完成した。
地上12階、地下3階からなる新議員会館は、現在の会館の約2倍の高さ、延べ床面積では約2.8倍の9万6,000m2を誇る。各議員の事務所となる個室も、今までの、秘書の使うスペースと、議員の使うスペースのほか、応接や会議などに使えるスペースが完備され、約2.5倍の広さとなった。
事業費は、参議院議員会館1棟で約583億円、建設の進む、衆議院第一議員会館、同第二議員会館は2棟で約1106億円。3年をかけて建設され、衆議院の2棟も来月完成する予定だ。
28日に参議院会館が公開され、7月1日から、今回の参議院選挙の改選組ではない参議院議員らから入居が始まる。衆議院議員の入居は、選挙明けの7月20日からの予定という。
かつて参議院会館に勤めた元秘書は、立派になった新議員会館を前に、「今の議員会館でも空き部屋があって面談などに利用されている。議員定数が減ったら、さらに空き部屋が増える。それにしても、こんなに広いスペースは必要ない」と呟く。
地方自治体では、財政難の折から箱ものになかなか予算がつけられない。建て替えが必要な場合でも新築を控え、リファインなどを採用する傾向にある。老朽化、狭隘化を理由に建て替えとなった議員会館だが、この豪華さが本当に必要だったのか・・・。
消費税増税が参院選の争点となる中、疑問視する声が上がるのは当然だろう。
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら