08年7月期の売上高が100億円を突破した大内田建設(株)。その後も好調な業績を維持するかに思われたが、同年秋以降のリーマンショックの影響でマンション建設は一気に減少した。もちろん、金融機関の同社に対する融資体制が変化したのは言うまでもない。その結果、取引先に対して支払条件の変更を要請、信用不安が流れる事態となった。
業績悪化を受けた同社は打開策として、社員を半減させるリストラ策やマンション建設に依存しない経営を画策。これまで積極的ではなかった老健施設やスーパーマーケットの建設に注力し、09年7月期の業績予測を60億円と設定した。
「脱・マンション建設」を掲げたが、これはマンションの建設を一切しない訳ではない。依頼があり、採算が合えば建設するということである。事実、北九州地区で数棟のマンションを竣工させ、現在も小倉北区で建設中の物件がある。写真の通り、この建設中のマンションに今回の破産手続申請の準備を知らせる貼り紙があった。
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら