(株)サンメディカ(東京都港区、白田光雄社長)はこのほど、親会社の米Mushroom Wisdom社が開発したマイタケ由来の特許成分グリスリン「SXフラクション」について、PCOS(多脳のう胞性卵巣症候群)への応用による新たな特許が成立したことを発表した(特許第446964号)。
PCOSは不妊症の原因となる排卵障害のひとつ。代謝内分泌に異常が認められ、インスリン抵抗性が深く関与しているとされている。グリスリンには、インスリン抵抗性を改善し、2型糖尿病患者の高血糖や高インスリン血症を改善することが分かっていることから、PCOS患者に同成分を投与したところ、高い確率で排卵が確認されたという。
PCOS患者の投与試験については、今年の日本産科婦人科学会東北連合地方部会でも、ロマリンダクリニック院長の富永国比古氏が、対症例でみた排卵率ではグリスリン投与群が66.7%、芍薬甘草湯投与群が30.8%と、グリスリン投与群が明らかに高い効果を示したことを発表している。このほか、PCOSの第一選択薬であるクロミッドとの比較試験においても、グリスリンは高い排卵誘発効果を示しており、妊娠例はむしろグリスリンのほうが多いという結果も示されている。
同社は、「グリスリンは、2型糖尿病患者の高血糖と高インスリン血症を改善させるだけでなく、インスリン抵抗性がもたらすといわれるPCOS患者においても排卵を誘発することが明らかとなった」とグリスリンの高い機能性について示唆。また、これまでの使用例でグリスリンには顕著な副作用も認められてないことから、PCOSで不妊に悩んでいた女性にとって、その機能性に加え、安全・安心な素材ともいえそうだ。
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