09年5月に破綻した有力地場ゼネコンの高松組。今年5月には中間配当が行なわれたが、高い水準の中間配当率からも、同社には事業継続の余力があったことがうかがえる。一年を経た今、高松社長の当時の決断の是非が改めて思い起こされる。
破産の決断を下した高松社長自身も09年10月に破産。早良区西新にあった同氏の自宅は、皮肉にも福岡地場の有力ゼネコンが10年1月に購入した。家屋は既に取り壊され、現在、新たなマンションの建築に向けた工事が進む。
高松社長宅の取り壊しはひとつの時代の終焉を強く感じさせる。しかし、それ以上に、屍を踏み越えながらの激烈な競争に身をさらす福岡建設業界の今が見える。
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