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食品表示のプロが見分ける健康食品(5)~知らない健康食品をもらったら(下)
特別取材
2010年7月 9日 08:00
川合 裕之

3)高ければ効く、安ければ効かない?
 最後は、ズバリお金の話です。様々な健康食品がありますが数百円のものから数万円のものまで玉石混交。人の価値観はそれぞれと言いますが、やはり目安はあった方がよいでしょう。しかも今回の話はお客として商品を選ぶことのできる状況ではなく、断りにくい「知人からの紹介」を前提としていますので、少し理論武装できるよう話を進めたいと思います。その健康食品の価格が、適切であるかを考える目安です。

 1.病院や薬の金額と比較しない
 2.類似の競合商品はあるか
 3.コストはどの程度か

 1.まず、病院や薬に支払う費用と比べないことです。ローンでの住宅購入を検討するときに、毎月支払う賃貸費用と返済金を比べるようなもので、お金の根本的な性質が違います。
 2.次に、似たような商品がないかを考えます。コストの情報を知らない以上、比較対象となる商品がなければ、価格が妥当かを検討することが難しくなるからです。一般的に、競争が少なければ価格は高くなり、競争が多ければ価格は下がります。
 3.そしてコストを考えます。イメージしやすい飲食店では30~35%が標準(他はざっと人件費25~30%、家賃+光熱水費15%、他に販売促進費や雑費等)です。店舗流通商品の場合、毎日よく売れる商品の仕入れ値は高く、たまにしか売れない商品の仕入れ値は安くなります。価格が高い健康食品はたまにしか売れないので、仕入れ値は一般的に40~50%になります。通信(直接)販売の場合、店舗に置いてもらえないため自力で広告する必要があり、その割合は35~50%と過熱しています。また生産量が多いほどコストは下がるという点も大切です。これらの数値から、商品特徴(よく売れるか、広告量、生産量は多いか)を考えることでコストを予測しながら、商品選択眼を養うとよいと思います。
 2と3について考えると、高ければ品質がよい、安ければ悪いというものでもないことが分かるかと思います。人から勧められた健康食品に対する考え方をまとめましたが、最後のお金の話は頭の中で考えるにとどめてください。人に勧めるというのは、おいしいお店であれ、健康食品であれ、その品質をよいと思っている証拠でもあると思います。また他の誰かに商品を勧めたくなったときに、「自分は知っているけど、相手は商品のことをよく知らない。不安なことはないだろうか?」と、(上)(中)を思い出していただければ幸いです。


<プロフィール>
川合裕之(かわい ひろゆき)100302_kawai.jpg
香川大学卒業後、明星食品(株)に就職。営業職のかたわら、エリア向け商品の開発にも携わる。独立後、03年に(株)ラベルバンクを設立。食品表示の視点から安全性・機能性に関するコンサルティングを行なう。商品販売のためのプロモーションも手がける。

▼関連リンク
(株)ラベルバンク

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