「建築士は、一般的に敷居が高いと言われていますが、そんなことはありません。新築住宅を1軒建てるために、図面を30~40枚作成致します。細かな工程まで監理して、不備の無いよう施主の思い通りの家を建てるのです」とは、福岡地区の一級建築士。建築士に依頼すると高額なコストが発生するのではないかという問いに「建築士にもよりますが、工事費の10%前後が設計料です」と語る。
また、設計から施工のフローは、「基本的に各専門の工事会社への分離発注です。施主と各工事会社と個別に直接契約していただいております。各工事を我々建築士が監理・進捗や品質のチェックを実施するのです。第三者的立場での監理を行なうことで、工事の品質をより厳正な姿勢でチェック出来て、最終的には満足いただける注文住宅を引き渡せるのです。注文住宅を専門とする工務店やハウスビルダーがいけないとは言っておりません。ただ、工務店やハウスメーカーへ依頼すると、ご存知の通り設計から施工・監理まで全てその工務店やハウスメーカーが行ないます。現況、住宅への品質保持は国を挙げて厳格化されて、いわゆる"手抜き"はほとんど見受けられませんが、同じ所の人がチェックを行なうと、やはり甘くなるのが人情です。全ての会社がそうであると断言できませんが、傾向として設計はなるべく早めに済ませて、工事に入って竣工の時間までより早くしたいのが、工務店・ハウスビルダーです。竣工後に、「施主のイメージと違った」「家屋内の設備に不具合が出た」などのクレームが発生することも起こり得ます。もし、これから家を建てられるご予定があるのでしたら、是非一度建築士事務所へ問い合わせて見ては如何でしょう。いきなり法外な料金を請求するとか、家の設計はやらないという建築士が居ればそれは建築士として悲しいことですが、次の建築士を探して下さい。基本的に丁寧に応対してくれるはずです」と、語っている。
「建築士=敷居が高い・高い設計料金・傲慢」といったイメージが先行していたのは確かである。先入観を捨て去り、もし家を新築するのであれば建築士に問い合わせるのもひとつの手段であることは確かである。ただし、1級か2級かで選ぶのではなく、どれだけ住宅の設計を手掛けたかというキャリアによって、その建築士の住宅設計に対する能力の高低を図ったほうがよい。
【河原 清明】
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