福岡市消防局では、最近、福岡市において、連続的な放火と思われる事案が発生していることから、放火をさせない環境づくりなどの放火防止対策の推進を呼びかけている。
同局によると、ここ数年間、全国で発生した5万~6万件の火災のうち2割以上が放火によるものだという。福岡市では、1989年以降、常に火災原因のトップが放火となっており、2009年中は、368件の火災のうち98件(約27%)が放火によるものとなっている。
放火防止一般対策としては、以下の6つがあげられている。
1.家庭や地域の照明の充実。玄関先や駐輪場などへのセンサーライトなどの設置。(深夜帯に発生が多いため)
2.建物周囲の整理整頓。
3.敷地内に容易に侵入できないようにする。出入り口や窓、門扉の施錠の徹底。
4.長期外出時の隣近所への声かけ。および郵便受けの整理。
5.パトロールなどの地域(町内)で一体的に行なう対策。
6.住宅内に消火器を設置する。
また、ゴミ置場、自転車・バイク置場、郵便受けを"放火に狙われやすい3カ所"としており、整理整頓、ゴミについてはルールの厳守といった具体的対策を示している。
なお、福岡市では、中央区城内の鴻臚館(こうろかん)跡調査事務所が4月15日夜に半焼、そこから約500メートル離れた市指定有形文化財「名島門」では14日に火災が発生するなど、09年末から付近で5件の不審火が連続で起きた。現在、「名島門」には、放火監視機器2台が設置されている。
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