みんなの党・福岡広域第1支部 支部長 石橋一海氏
<地域に根付いた第三勢力へ>
7月11日に投・開票が行なわれた参議院議員選挙で、渡辺喜美代表率いるみんなの党は、選挙区3、比例代表7の計10議席を獲得した。改選議席数ゼロからの躍進、同選挙では、第3極候補の筆頭として動向が注目されていたが、獲得議席数では公明党(9議席)を上回る成果を上げ、ますますプレゼンスが高まったと言える。支持基盤も組織もないゼロからの選挙、決して楽な戦いではなかった。
2010年5月1日、福岡広域第1支部が設立された。同支部長に就任したのは、中小企業経営者のオピニオン・リーダーとして活躍する、石橋一海氏(エヌビーエス㈱代表取締役)。参院選の余韻がまだ残るなか、すでに石橋氏は、2011年4月に行なわれる統一地方選へ向けて動き始めていた。その石橋氏に、参院選で得た手ごたえと今後の展望について、インタビューした。
――今まで支部自体が無かった、つまり地盤・組織が全くないところからのスタートでしたが、有権者の反応はどうでしたか。
石橋 渡辺代表が、政権与党時代の自民党を飛び出したという経緯を理解し、共感を覚えている方が多かったように思います。また、昔から江田幹事長のクリーンな政治姿勢に好感を抱いている方も多かったですね。
――選挙中、民主党・枝野幹事長の連携発言(民主・みんな)が話題になりましたが、その影響はありましたか。
石橋 全くありません。みんなの党は、自らが軸となって政権ととることを考えています。また、そのことを前提にみな参加しています。安易な連携、連立が行なわれることはないでしょう。また、民主党の一連の動きを見ているとですね。まるで意思統一が図られていない。今回の選挙以前に、閣僚のなかで意見や認識がばらばらというのは、本来あるべき姿とは到底思えません。
――意思の統一という点では、みんなの党はどうですか。
石橋 少数政党ですから、みな一致していると言えます。ただし今後、メンバーが増えていく以上は、積極的に行なう必要があるでしょう。そのためには国家戦略、企業経営で言うところの事業計画書を定めなければなりません。一方で私は、議員にはそれぞれの得意分野があって然るべきと考えています。さらに、各議員には学者、専門家ではなく、中小企業経営者といった"国民目線に近い"かたちのブレーンが必要です。なおさら、意思の統一は今後の課題になっていくと思います。
――参院選を通じて、新たに支持者となった人たちに共通点というか特徴みたいなものはありますか。
石橋 最も多いのは、09年の衆院選で自民党を離れ、民主党に票を入れ、鳩山前政権誕生以降の民主党に、期待を裏切られたと感じている人たちです。また、中小零細企業や農家などで「本当に困っている」という方が、多く賛同してくれたように感じます。今後の活動では「ひとりひとりに分かりやすく伝える」というところを大事に、さらなる支持者の拡大を図っていきたいと思います。
【山下 康太】
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