みんなの党・福岡広域第1支部 支部長 石橋一海氏
<第三の選択肢へ>
12日未明、みんなの党広域第1支部に集った党関係者および支持者は、固唾を飲んでテレビを見ていた。東京選挙区(定数5)に出馬した、タリーズコーヒージャパン創業者の松田公太氏と共産党のエース・小池晃氏の残り1議席を巡るデッドヒートが続いていたのだ。
票が動く度に一喜一憂。一度は差が開き、「ダメか」という空気も流れた。そして、「松田氏当確」の報道が流れた瞬間、大きな歓声が沸き起こった。みんなの党の第3極としての地位が決定付けられた瞬間だった。石橋氏は満面の笑みで大きくうなずいた。
(インタビュー続き)
――江田幹事長は「ホップ、ステップ、ジャンプ戦略」として、2011年4月の統一地方選は「ステップ」としています。その狙いと課題を教えて下さい。
石橋 党の組織を磐石のものとするためには、みんなの党から地方議員を出さなければなりません。そして、そのためには人材集めが急務です。しかし、誰でもいいというわけにはいきません。まず、信念を持っていること。そして福岡では、私の政治理念を伝えていきたいと思っています。また、統一地方選へ向けて、今回の獲得票数を分析し、総選挙における11選挙区を見据えた上での戦略を立てていきます。
――選挙戦を通して、浮かび上がった選挙戦における課題はありますか?
石橋 やはりお金ですね。特にこれからは30代、40代といった若い人たちがどんどん政治家になっていくべきだと考えています。しかし、現行の選挙ではどうしても金がかかるため、資金が足らず政治家になれないという状況です。実は、私は秘策として"金のかからない選挙"というものを考えています。今はまだ明らかにはできません。企業秘密です(笑)。
――企業や団体からの献金はしがらみを生みます。ある議員は、財政金融のスペシャリストでしたが、選挙で各種団体から推薦・支持を得たため、もう財政一本でやっていくことができなくなったそうです。曰く、「これからは農業・漁業、医療もやらなければ...」と。
石橋 やはり、それぞれに専門分野があって然るべきだと考えています。そうしたしがらみを無くすためにも、「投資」という意味で個人献金を集めていかねばなりません。「子のため、孫のための投資」として呼びかけていきたい。
――未来への投資、ですね。今回の選挙には、さまざまな少数政党が参加しましたが、結果、みんなの党の独り勝ちです。支部長の目から見て、印象に残った政党(政治団体)はありますか?
石橋 残念だったのは「日本創新党」(獲得議席0)ですね。前杉並区長の山田宏氏、前横浜市長の中田宏氏という実力者が、実にもったいないことをしたと思っています。私は支部長として、公職選挙法に初めて直接触れましたが、本当にいろいろと細かく定められていることを知って驚きました。まともに選挙をするには、どうしても人、つまり組織がいる。そして、お金がかかります。その点も変えていかなければなりませんね。
――「選挙から政治を変えていく」ということにもつながりますね。今後の政治活動で、どのような秘策が行なわれるのか、楽しみにしています。ありがとうございました。
【山下 康太】
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