博多のマンション管理会社O社を訪問した時に聞いた話だ。A社管理の管理組合では、毎月欠かさずに定例理事会を開いていたものの、何も出来ずに1年間の任期が終わってしまったという。その理事会では、管理会社のフロント担当者がおざなりの管理状況報告をするだけで、理事長も個人的な不満を口にするだけ。解決すべき課題があっても、他の役員は全員黙って座っているだけで何も決まらずに散会。次回は前回の話し合いの内容などすっかり忘れていて、別の解決すべき課題が上がってきても、また何も決まらずに散会という繰り返し。結局1年間、計12回の理事会で何も決めることができず、何も実行に移せなかった。フロント担当者にも理事長にも会議をマネージする能力が無かったという典型的なパターンだが、とんだ時間の無駄遣いだ。1年間もの活動の停滞はその管理組合にとっても大きな不幸だったし、トラブル対応が遅れたことによる金銭的な代償も高くついただろう。
結局、その管理組合の次の理事会が発起し、O社管理へとリプレイスがなされ現在に至っているという。O社は「当たり前のサービスをして、非常に喜ばれているという。よっぽどひどい管理を行なっていたのだな、と感じる反面、当社品質(特にフロントマン)のレベルを上げておく必要があると感じました。特に管理業界は、これから淘汰の時代に入っているので、社内教育、改革は待ったなしですよ。」管理会社によって、危機感の温度差が感じさせられた日であった。
【神田 将秀】
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